ソフトウェアエンジニアにとってどの言語を優先的に学ぶべきかは、永遠の課題とも言えます。
常に新しい言語が生まれ、廃れていくこの業界においては、学習する言語の選別が後のキャリアに大きな影響を及ぼす事もあります。
その人の好みやキャリアパスはそれぞれであり、ひとつの正解はありませんが、エンジニアとしてのキャリアを考える上で、最低限のトレンドにはキャッチアップしたいものです。
そこで今回は大手エンジニア向けメディアサイトDiceが発表した「2030年までには、おそらく使われなくなっている5つのプログラミング言語」を紹介したいと思います。未来を正確に予想することは不可能ですが、ご参考にしていただければ幸いです。
Perl
未だに熱心な信者がいるものの、毎回、絶滅危惧種として取り上げられる。開発者コミュニティは未だにアクティブで、興味深いプロジェクトもあるが、落ち目の言語と言ってよい。
Perlファンたちはその堅牢なパフォーマンスとスケーラビリティを主張するが、すでにPythonのような他の言語に代替され始めている。10年後にはその信者の数も減り、永久に消え去ることだろう。
Objective-C
アップルの開発したObjective-Cは今年で36年目を迎え、いくつかのレガシーアプリケーションは今後も使われ続けるかもしれない。
しかし、変化を拒絶し続ける企業に行きつき、誰にも知られていないiOSアプリのメンテナンスに従事しないかぎり、10年後、この言語であなたが仕事をしている可能性はゼロといってよい。
アップルが2014年にSwiftへの切り替えに注力しているのにも関わらず、未だにこの言語が一定のマーケットシェアを維持しているのは明確で、ABI Stability のような重要な機能の実装が遅れたため。
Swiftが今後も成長していくにつれ、Ojective-Cのユースケースも減っていく事は明らかで、このレガシー言語を学ぶ必要性はますます減っている。さあ、今こそSwiftの Strings,Arrays,Package Managerといった新しいツールキットを学ぼう!
Swift とObjective-Cの混在プロジェクトやSwiftへの移行で散々苦労したという経験のある方も多いかも知れません。
Ruby
Dice job-posting dataによると2018年の境にRubyを扱う企業の数が激減していることに加えて、Coding DojoでもRuby on Railsの講座を停止している。かつて人気を博したRubyは、IEEE Spectrumを始めとした数々のランキングサイトでもその順位を落としている。
日本では未だに熱心なファンが多くいますが、国内における求人も年々減り続けています。
R
近年、多くの企業でデータサイエンスの重要性は飛躍的に高まっていることで、データサイエンティスト、データエンジニアの求人を急増した。
データサイエンスにおけるプログラミング言語は主に、Python, R, SQLの3つだが、この領域におけるPythonの成長は目覚ましく、Pythonのグローバルな開発者のコミュニティの前にRは飲み込まれようとしている。
いくつかの統計によると、ここ2年間で、データサイエンスにおけるPythonのシェアは53%から69%に急増した一方で、3位のRはそのシェアを減らし続けている。
Python攻勢のトレンドが今後10年も続くのは疑いようもない事でありRにとっては深刻な存亡のリスクだ。
CofeeScript
CoffeeScriptは、Codementorのランキングでワースト1位にランクされてしまった言語だ。現在、Freenode , Github, Stackoverflow といったサイトでもコミュニティはほとんど活動していない。状況を変えるようなイベントもなく、今後10年この言語が使われるようになる事はまずないだろう。
かつてJavaScriptの生みの親であるブレンダン・アイクがJavaScriptの未来を語って際に、CoffeScriptに対して好意的に取り上げていた事で一時的に話題になりましたが、日本ではほとんど普及する事なくこのまま消滅していきそうです。