ノーコード開発がエンジニアのキャリアに与える影響

昨今、ノーコード開発が大きな注目を集めています。業界のリーディングカンパニーが軒並みノーコード開発プラットフォームに注力するようになったことに加えて、ノーコードで開発されたアプリケーションも増えてきており、ノーコード業界は着実な成長を見せていると言えます。5月に当メディアにて、IT業界が根底から変わる、日本人の知らないノーコードアプリの衝撃を公開した際にも大きな反響を頂きました。

連日、大手メディアでもノーコード業界に関するニュースが取り上げられるようになったノーコード開発ですが、中には「エンジニアは不要になるのか」といったセンセーショナルな表現もあります。ノーコード開発によりエンジニアが不要になるといった文言は完全に誤りですが(あるいは意図的な誇大表現)今後エンジニアのキャリアに大きな影響を及ぼすものです。

そこで、今回は、ノーコード開発が普及によっておこるエンジニアの役割の変遷と今後のエンジニアのキャリア戦略について考えていきたいと思います。

ノーコード開発がIT業界に与える影響

まずはノーコード開発がIT業界に与える影響について考えていきたいと思います。ノーコード開発は様々な側面から社会に影響を与えますが、エンジニアの方々は以下の3つの項目を意識すると良いでしょう。

DXの推進

経済産業省が2018年に「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」を取りまとめたことで、DXは日本でも急速に加速しました。日本情報システム・ユーザー協会は、「企業IT動向調査報告書 2020」において、IT投資で解決したい中期的な経営課題の1位が「業務プロセスの効率化」であり、「迅速な業績把握、情報把握」が第2位だったという調査結果を報告しており、DXの需要はますます高まっています。・

そのため、ノーコード開発は、「業務プロセスの効率化」や「迅速な業績把握、情報把握」といった側面からもDXを推進する手段として注目されています。実際に、シリコンバレーのテックジャイアントと呼ばれる企業は、これまでローコードないしノーコード開発プラットフォームの環境構築に力を入れてきましたが、NTTデータ、サイボウズ、TISといった日系大手企業も積極的にノーコード開発の活用を進めています。

非エンジニアによるアプリケーション開発の増加

ノーコード開発ツールを用いることで、非エンジニアによるアプリケーション開発が増加することは言うまでもないでしょう。すでに日本でも数多くのノーコード開発のスクールが登場しています。ノーコード開発の普及は、概ねワードプレスと似たような過程を踏襲すると言われています。ワードプレスにより、エンジニア職以外の人でも手軽にホームページを作成することができるようになりました。ワードプレスによるWEBサイト構築と同じように、ノーコード開発でMVPベースでアプリケーションを開発し、その後必要に応じてプラグらミングにより追加機能が実装されるという流れが加速することが予想されます。

Dev-Opsの加速

DevOpsとは、開発チームとオペレーションチームの隔たりをなくして、蜜に連携して相互協力することでサービスの開発・運用を推進していく手法のことを指します。環境変化のサイクルがますます速まるIT業界において、顧客のニーズを正確に把握するために、DevOpsの重要性はますます高まっています。開発チームとオペレーションチームのコミュニケーションロスは、いつの時代も永遠の課題と言えますが、ノーコード開発プラットフォームを利用することで、オペレーションチームの開発への参画とITリテラシーの向上が期待できるため、DevOpsの観点からもその有用性が期待されています。

エンジニアの役割の変化

これらのIT業界の変化を踏まえて、エンジニアの役割の変化について考えていきましょう。

ノーコード開発を補完する業務の増加

前述したようにノーコード開発の使われ方は、ワードプレスと類似性があります。ワードプレスによりホームページを作るのに、htmlやcssのベタ打ちをする必要がなくなり、非エンジニアでもホームページを作れるようになりました。しかし、実際のところ営利目的でホームぺージを作る際には、テーマやプラグインだけでは、不十分なことが多く、必要に応じて、WEBエンジニアに依頼して必要な機能をプログラミングによって補完するという業務が増加しました。WEBエンジニアの求人でもWPを最低限扱えることはほぼ必須です。今後アプリケーションエンジニアにとってノーコード開発ツールの知識はより重要になってくるでしょう。

非エンジニアがMVPベースでノーコード開発したアプリケーションを補完する形でサポートするという業務は、今後、ますます増えていくことでしょう。

ITコンサルタント

日本のIT業界において、プログラミングの作業のオフショア化は年々増加していますが、今後もこの流れが変わることはありません。現状、プログラミングだけでエンジニアとして差別化することはごく一部の例外を除いて、ほぼ不可能です。

ノーコード開発ツールがあろうとなかろうと、ITコンサルタントはエンジニアのキャリアのひとつとして重要なものでしたが、ノーコード開発により下流工程の作業の負担が減ることでより多くのリソースを上流工程に割けるようになります。今後、アプリケーション開発の経験が乏しい非エンジニアの開発をサポートする業務は増えていくでしょう。

 

ノーコード開発エンジニア

今後、NoCodeJapan株式会社によると、アプリケーション開発に携わるエンジニアのうち、少なくとも30%はノーコード開発を主な業務にするといいます。ノーコード開発は学習コストが少ないといっても、それなりの学習は必要であり、エンジニアとしての経験は大きなアドバンテージとなります。今後、情報工学やエンジニアリングのバックグラウンドを持つ人がノーコード開発で活躍することは間違えありません。

まとめ

今回はノーコード開発がエンジニアのキャリアに与える影響について紹介しました。まだまだ発展途上のツールであり、その将来性を正確に評価することは出来ませんが。弊社でもノーコード開発に関する問い合わせは増えてきています。

今後もノーコード開発の案件は増えていくことが予想されるので、引き続きノーコード関連のニュースを配信していきます。ノーコードという言葉自体がインパクトのある言葉なので、しばし不必要な物議を醸すことがありますが、「新しいフレームワークが出てきたから触ってみるか」といった感覚で気になったノーコード開発ツールに触れてみるのが良いかも知れません。

 

 

 

 

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