みなさんこんにちは。今回のコロナ禍の影響により、新卒採用プロセスの多くがオンライン化されることとなりました。
しかし、現状では、新卒の就職活動におけるオンライン面接の情報を網羅的に把握できるサイトや環境が整っているとは言えず、オンライン説明会への集客に苦戦しているという企業や、興味のある企業のオンライン説明会をスムーズに見つけられないという就活生も多いといいます。
26日、20代の就職支援事業を手掛ける株式会社For A-careerは、そんなオンライン就活における企業と学生のマッチングロスを解決するべく、企業と就活生のマッチングプラットフォームSPOTTOを買収しサービスを開始しました。SPOTTOは、すべてノーコード開発ツールAdaloで開発されているため、日本初のノーコードアプリ買収案件としても注目を集めています。
今回のインタビューでは、株式会社For A-career代表の浅尾洋伸さんに、コロナによる就職市場の変化や、SPOTTOが解決するオンライン就活の課題に加えて、ノーコード開発ツールのインパクトについて語って頂きました。
1991年7月3日生まれ、福岡県出身。保険代理店に入社後、全体2位の成績を残し大阪支部立ち上げに参画。その後、大手人材会社へ転職し、全国1位の成績を残す。2018年、20代向け就職支援サービスを提供する株式会社For A-careerを設立。
マッチングロスが多発するオンライン就活の実態
-まず、はじめにSPOTTOがどのようなサービスなのか教えて頂けますか?
SPOTTOは、新卒の就職活動におけるオンライン面談のマッチングプラットフォームです。
企業側は、募集が来た学生に対して、コンタクトをとり、オンライン面談の設定が出来ます。また、採用情報を管理する機能もあり、その学生が一次選考なのか、最終選考なのかといったステータスも把握できるため、新卒採用のプロセスを一括管理することができます。
-SPOTTO を買収することになった背景について教えてください。
今回のコロナの影響により、新卒採用における企業説明会や採用プロセスの大部分がオンラインとなったわけですが、弊社は元々、20代の就職支援事業を行ってきたこともあり、WEB説明会への集客に困っているという企業側の声や、自分の興味のある企業にアプロ―チ出来ないという学生側の声を多く耳にしていました。
現状、大手就職情報サイトには、オンライン面談の情報の項目こそあるものの、検索機能は充実しておらず、就職活動をする学生にとっては、各企業のオンライン説明会やオンライン面談の情報が網羅的に整理されているとは言えない状況でした。
そのため、新卒採用における企業と学生のマッチングロスをなくすために、新卒採用のオンライン面談に特化したサービスを作ることを考えていたところ、ノーコード博士が原案となるプロダクトを所有していることを知り、買収を前提とした共同開発を提案したのです。
オンライン就活をよりスムーズに
-何故ノーコードアプリを採用したのですか?
今回のコロナにより就職環境は激変しました。弊社では、20代の就職支援を行っていたため、1秒でも早く就活生の皆さんの力になりたいと思いから、開発スピードを重視していました。
そんな折、偶然、知人からノーコード開発のことを教えてもらい、SPOTTOの開発者であるノーコード博士を紹介してもらうことになったのです。
実際に開発は凄まじい速度で進んでいきました。弊社では昨年、Harutoというサービスをリリースしたのですが、その時は開発に8か月を要しました。
一方で、今回のSPOTTOの開発に要した期間は1か月です。全く別のサービスなので一概には比較できませんが、体感でも8倍程のスピード感で開発が進んだという感覚です。
開発スピードが速くなれば、フィードバックもすぐに実装されるため、PDCAがより早く回せます。これにより、ユーザーの方々の声を迅速にサービスに反映できるようになりました。
実際にSPOTTOはリリース前に、プロトタイプのアンケートを元に大幅な仕様変更をしているのですが、数日でフィードバックの実装が完了しています。
(参考記事:IT業界が根底から変わる、日本人の知らないノーコードアプリの衝撃)
コロナの影響により、シビアになっていく就職活動
-今回のコロナは就職市場にどのような影響を及ぼしましたか?
コロナの影響は、就職活動に様々な影響を与えています。世界的に見ると、これほどまでに大規模な新卒採用を行ってきた国は日本くらいで、この新卒優遇の制度はゴールドカードと言われてきました。
コロナの影響で、今後、新卒採用の割合が減り、中途採用の割合が増えていくという流れは感じています。
また、就職活動がオンラインベースになったことに加えて、内定の学年制限なども緩和されてきているので、変化に対応できる学生とそうでない学生の格差が開いていていると思います。
これまで売り手市場だった新卒の就職市場は、学生からしたらよりシビアになり、ベンチャー企業や中小企業からしたら新卒採用のチャンスが広がったと言えます。
全国のオンライン就活生を救え!
-よりシビアになっていく就職市場においてSPOTTOは学生をどのようにサポートしていくのですか?
私は福岡出身なのですが、私が就職活動をしていた当時は、東京のベンチャー業界や中小企業の動向に関する情報はほとんどありませんでした。地方の学生からしたら、就職活動のために東京に足を運ぶのも一苦労です。
今回のコロナの影響で、就職市場のオンライン化が進みましたが、実際は、学生達の間での情報格差は解消されていません。そのため、私達は、新卒採用における情報格差を減らし、地方の学生が東京のベンチャー企業やスタートアップ企業と出会える場を作っていきたいと考えています。
コロナの影響により、就職活動の環境が激変したことで、漠然とした不安を抱えている学生さんも多いかと思います。SPOTTOでは、今後もユーザーの方々の声をいち早く取り入れていくことで、全国の就活生の皆さんたちがよりスムーズに企業とマッチングできるようサポートしていきます。