国境を越えたリモートワークを加速させるユニコーン企業 Deelから考える、アフターコロナの働き方

慢性的なIT人材不足が大きな社会課題となっている昨今、外国籍エンジニアの雇用拡大に加えて、外国に在住する人材の雇用も大きなトレンドとなっている。

しかし、国境を越えた従業員の管理は難しく、その国の労働法や福利厚生にも対応しなければならないため、相応の法的コストと労力を要するものだった。

サンフランシスコに拠点を置くDeelは、入社の手続きや支払いに関する契約の他、雇用に関する各種コンプライアンスを自動で作成できるサービスだ。

Deelでは、カスタマイズ可能で、現地の法律に則った契約書を数分で作成することが出来るため、候補者を選定してからオファーを出すまでをものの数分で完結する。注目すべきなのは、業務委託だけでなく、正社員の雇用も前提にサービスを展開しているという点だ。

世界的にIT人材が不足する中、国境を越えた採用をサポートするDeelは、Dropbox、Shopify、Airtableといった世界的に企業を含む1800を超える企業に利用されており、2020年には、コロナ禍によるリモートワークの拡大の追い風を受け20倍以上の売上増加を記録している。

今年の4月、Deelは、Yコンビネーターが主導したシリーズCにて156億円を調達し、晴れてユニコーン企業の仲間入りをしている。このラウンドでは、アンドリーセン・ホロウィッツ、UberのCEO・ダラ・コスロシャヒ、Stripeのラチ・グルームといった錚々たるたる投資家が参加していることからも、その期待値の高さが伺える。

YコンビネーターからDeelの役員として参加したアリ・ロウハニは、テッククランチへのインタビューにて以下のように語る。

「人々の働き方は根本的に変わって来ている。我々は国境を越えたリモートワークに関するあらゆる障害を取り除き、企業が、同じ国にいるという理由ではなく、最適な人材を世界中から雇用出来るようサービスを拡大させていく」

今後Deelは、国境を越えた給料の支払いサービスや福利厚生を含む各種保険のオプションを整備するという。

日本でも国境を越えたリモートワークの需要は高まっているが、海外在住の人材を雇用する際の各種コンプライアンス対応や法的コストは大きな障壁となっていた。CB Insightによると、Virtual HRの市場は2026年までに4600億規模に成長することが予測されており、慢性的な人材不足の中で国際チームの組成を促進するサービスは、ますます注目を集めることだろう。

 

deel公式サイト

 

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